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本庄市観光協会 会員インタビュー
高橋ソース株式会社様

投稿日:2021年03月26日

本庄生まれ、本庄育ち。「カントリーハーヴェスト」をはじめとする有機ソースやケチャップなどの製造販売で知られ、創業75年を迎える「高橋ソース株式会社」。専務取締役の高橋義揚様にお話を伺いました。

取材日:2020年11月11日

タカハシソースは、1946年創業の本庄生まれ、本庄育ちの会社で、高橋専蔵商店という屋号の米穀店として本庄市駅南(七軒町)でソース製造業を開業しました。当時は、カツレツやとんかつなどの洋食文化が入ってきた頃で、初代の高橋専蔵は都内の飲食店などに米を卸していました。そこでソースと出会い、サフランソースの本庄工場という形でソースの生産を始めました。サフランソースは天皇陛下献上品のソースを作った会社です。
1951年に高橋専蔵商店から高橋ソースに屋号を変更しました。当時は、トラックでソースを売っていました。今みたいにスーパーで売っているようなソースなかったので、主にお米屋さんやお肉屋さんなどの商店に量り売りをしていました。
トマトケチャップは1989年に生産を開始し、1993年に新工場(第2工場)をケチャップ専用工場として新築しました。2003年には旧本社工場と第2工場を統合し、ソース・ケチャップとも新本社工場で作るようになりました。その後、ケチャップを含むトマト加工品は、2018年に竣工した二子塚HACCP工場で作られています。「二子塚」の名称は古墳に由来しています。

二子塚HACCP工場

【ブランドについて】
高度成長期には公害問題が深刻化し、『沈黙の春』、『複合汚染』、『ゴジラ対ヘドラ』といった環境問題を背景とした作品が発表されました。1980年代になると添加物や農薬が浸透していきました。そんな時代のなかで、こだわりをとことん追求した「カントリーハーヴェスト」を1986年に発売しました。特別栽培の国産野菜(りんご、トマト、たまねぎ、にんじん、にんにく)を使用し、うま味調味料や着色料、酸味料や甘味料などの添加物は一切使用しない、素材にこだわった商品です。
続いて、オーガニックへの取り組みです。1997年に日本初のオーガニックソース・ケチャップを発売しました。「オーガニック」と表示して販売するには、水と塩を除いた全重量の95%以上が有機の原料でなければなりません。その当時の日本には、法律に基づく有機食品の認証制度はなかったので、米国のオーガニック認定機関『QAI』の認定を取得しました。2001年には有機JAS加工食品の認定を取得。日本ではいち早くオーガニックに取り組みました。

【経営理念】
「高橋ソースは、社員とお客様の幸福を追求し、美味しい、うれしい、楽しい食文化を創造する」
これは、8年前に3代目社長が掲げたものです。まず、社員が幸せでなければ、お客様の幸福も追求できません。その上で、私たちが思いを込めて作った調味料を通じて、安心・安全な食事を楽しんでいただきたいと思っております。

【印象的なエピソード】
お客様の商品、ご要望の商品、お客様のプライベートブランド(PB)を作るときには、お客様の意見をフィードバックしながら商品開発を行っていきますが、最終的に出来上がった商品を、実際のお店でお客様が食べておいしいと言ってくださる姿を見ると、とてもうれしくなります。また、若泉公園桜まつりや本庄総合公園春まつりなどで出店をして、商品を売っていますが、「毎年この日を楽しみにしています。」「知人に紹介している。」などのお客様の声を聞くととてもうれしい気持ちになります。

【新型コロナウイルスの影響】
飲食会社関連の業務用の商品の受注が減り、4~6月は学校が休校したことも影響して、売り上げは落ち込みました。現在もまだ飲食店向けの商品の売り上げは回復しておりません。ただ、こんなときだからこそできることもあるだろうと、様々な成功事例等を盛り込んだ手作りのDMを配信したりするなど、お客様に役立つ情報の提供等を行っております。

【今後の展望】
新しく工場を立ち上げましたので、商品を更に拡充し、お客さまに新しい商品を提供していきます。また、社内においても環境整備やコミュニケーションつくりなどの業務改善も行っていきます
私たちは小さい会社なので、お客様との接点が多いです。今はイベントがなくなっていますが、地元のイベントがあれば、これからも率先して出ていきます。地域密着の姿勢はこれからも変わりません。地元の方に愛されるものでありたいと思います。SNSなどでも発信していき、ファンを増やしていきたいです。
まずは、手に取ってもらいたい。経営理念はぶれずにやっていきたいと思います。

本庄市観光協会